2004.02.22(日) にっき開店
内容は水産分野で国際公務員を目指す作者の奮闘記。とはいえ実現にはまだまだ時間がかかりそう。。。目下のところ、漁業のこと(現在漁師見習い)、青年海外協力隊(2004or2005年にチリへ漁業生産分野で派遣予定)が主になる予定です。その他適当な雑感も混じりますが。要は何でもありですね。。。ともかく三日坊主にならないように頑張らなければ。
この日以前の分は過去日記です。最近の出来事をテーマごとにまとめて見ました。
2004.06.01 (火) 留学について
NHKのクローズアップ現代、今日は日本の中国人留学生の問題でした。
自分がイギリスに留学した時にも、友達たちと「聞いていたイメージと(いい意味ではなく)違うなぁ・・・」と話すことがあったけど、それはせいぜい電車が時間通りに走らないとか、レジで客を待たせたまま平気でおしゃべりするとか、大学のカリキュラムがあまり充実していないとか、それはそれで深刻なんだけれども、少なくとも生活上危機感を抱くことはなかったし、外国人留学生としてアルバイトの採用差別は感じませんでした。言葉のハンデはもちろん考慮されるけど、それは働く上で必要不可欠なもの。しょうがないし、フェアーだと思います。言葉の問題と、あとは勉強に割く時間さえきちんと管理できれば、バイトを見つけて学費を稼ぐことも(かなりハードだとは思いますが)十分できる環境だったと思います。
それにひきかえ日本での中国人留学生たちの境遇はどうでしょうか?日本では勉強のかたわらバイトをして学費が稼げる、なんて甘い言葉に乗せられてやってくる彼らが悪いのでしょうか?そうした手口で利益を稼ぎ出す一部の関係者のせいだ、といってしまうことは簡単ですが、それでもやはり一日本人として、せっかく期待に胸を膨らませて日本に来た留学生にはいい経験、思い出を作って行ってもらいたい。
イギリスに留学して文句を言う前にまず自分の国のことをどうにかしないとね。それが筋ってもんでしょう。なんてことを考えました。
2004.06.04 (金) AET
最近も毎日毎日漁に出ています。おかげですっかり日焼けしてしまいました。休みのない生活にもだんだん慣れてきて、朝4〜5時家を出て、昼過ぎの3〜4時ごろ帰宅、1時間ほど昼寝、その後ランニングしたり、ご飯の準備、スペイン語の勉強したり、余裕があるときには釣りに行ったりします。結構、余裕のある生活をしています。
昨日などは釣りをしていたら、地元のおじさんとちょっと立ち話になって、おじさんは実は一本釣りの漁師さんだということが判明しました。漁に連れて行ってやってもいいよ、とのことで実現するかどうかわかりませんが、一つ楽しみが増えました。聞けは退職して島に戻ってきて、「殿様」漁師をしているとのこと、うーん、それってまさに自分がしたかったこと。うらやましいけど、それはまだまだこれから40年ほど先の計画。その前にいろいろやりたいことがあります。
さてもう一つ、今日は面白いことがありました。島のAET(Assistant English teacher)に友達になってくれないか、といきなりアポもなにもないまま電話してみたところ、じゃあ明日あってみようじゃないの、ということになったのです。さすが、田舎にきたAETは擦れてない?というか、多分ろくに英語が話せる人もいないような環境で彼らも退屈しているんじゃないかな、とも思います。でも了解してもらえるとは思わなかったな。だめもとでやってみると、案外うまくいくことってあるんですね。あとはその人とうまがあって、いい友達になれることを願うのみです。楽しみ。
2004.06.12 (土) 久しぶり
そろそろこの日記も存続があやうくなってきた。しかし9月からは青年海外協力隊の「派遣前訓練」@駒ヶ根について毎日報告していきたいと思っている。なにせそこでの生活が楽しそうで楽しそうで。楽しみ。
さて最近の生活は・・・やっぱり大体毎日漁に出る生活です。日の出と共に出港、日没の数時間後には就寝・・・というなんとも健康的な生活。週のうちの半分くらいは、これに5〜10kmのランニングが加わります。最近はちょっと息が上がらなくなってきました。こうなってくるとランニングがどんどん楽しくなる。坂は多いけど、通行人とか信号待ちとか、そういう邪魔はまず、この島ではありえない。そのかわりトカゲとかサワガニかイソガニがたまに伴走してくれます・・・というか、こっちが驚かしちゃってるんだね。ごめんごめん。今日は茂みの向こうでなにやらがさがさと音がしてたけど、あれはなんだったんだろう・・・?ま、いいか。
技術補完研修も約半分が終了。今日は「イカ巣網」というなんとも不思議な漁を見せてもらいました。これは、篭の中にイカをおびき寄せるんだけど、そのおびき寄せるものが変わってる。エサ?そんな普通なものではありません。柴。それも特製のつげの木。そこら辺に生えているのじゃだめとのこと。これにイカが産卵しようとして、篭の中で御用となる寸法です。よくこんな漁法を編み出したねほんとに。
大島の東和町というところは、先月に「文化交流センター」という施設がオープンしたばかりですが、なんとそこで参与を務めておられるのが、かつて自分が大学時代にお世話になった教授の知り合い。去年までは山口の水産大学校で助教授をしておられた森本氏という方です。しかも氏はかつてJICAの水産関係の専門家として活躍しておられたとのこと。今日は自分のためにたっぷり時間を割いていただいて、ついでにコーヒー御馳走になりながら、いろいろとお話を聞くことができました。感激。ほんと、人と人とのつながりってどこからはじまるか分からないものです。はやく自分もそういう人間関係を築いていきたいものです。
2004.06.13 (日) ふと見るとそこにはタイが浮いていた
今日も出漁。土日全く関係なし。梅雨の割には今日なんて快晴じゃねーか。全くどうなってんだよ!責任者出て来い!なんてことを(もちろんだれにも言わないけど)考えてしまう僕は最近疲れ気味なのかな。
今日はまた違う漁業を体験させてもらいました。その名も「ハゲ網」。断っておきますが、ハゲといっても、髪の薄い人間の頭のことではありません。カワハギ類のことを俗名でこう呼ぶんですねぇ。理由は・・・よくは知りませんが、おそらく皮が大変ごつく、食べる際にはまず必ず外皮をベリベリ剥ぐことからきているんでしょうか。身は刺身にしてよし煮付けにしてもよいです。たちの悪い店なんかだとふぐのあのうすーい刺身なんかには、実はかわはぎが代わりに使われているんじゃないか、という話です。肝もおいしいので冬の鍋には格好の具材になります。
さてこのハゲ網、網は、直径が3mくらいのタモ状の形をしています。この網の上に餌となるアミ(小さなえび)をぶらさげて、魚群探知機を見ながらいい頃合を見計らって一気に「タモ状の網」を引き揚げます。こうしてタモでハゲを掬い取るわけです。もちろんうまく逃げるハゲもいます。他の魚、アジ、サバ、メバル、タイなども寄ってはきているんでしょうが、遊泳力が高いので機敏に逃げてしまうようです。その点カワハギ君は速く泳ぐのは苦手です。
さてそんな漁で、初体験の自分は大いに楽しんでいたのですが、突然船長さんの一声「あれ!あんなとこにタイが浮いちょる!」。20mくらい沖のところにおなかがぷっくり膨れたタイが不器用に泳いでいます。50cmくらいはあったかなー。魚は浮き袋を膨らませたり縮めたりして浮力を調節していますが、急に浮上すると水圧の関係で浮き袋が急に膨らんで水面にプカプカ浮いてしまうことがあります。ちょっと深場で釣なんかをしているとよくありますが、自然でもそんなことがたまにはあるそうです。うーむそうか。これからはもっと注意深く海を見渡すようにしよう。思わぬ落し物が転がってることもあるのだ。
ちなみにそんなどんくさいタイ君も、時間が経てば元に戻って海底近くに戻るのだそうです。今回はすでに船をしっかりいかりで固定した後だったこと、波風が強かったこともあって、くだんのタイは諦めました。泣く泣く。
生簀で浮いている魚は「空気抜き」といって針を刺して余分な空気を抜いてやると元に戻ります。がこれもなかなかの技術。失敗して内臓や神経を傷つけると結構あっさりしんでしまいます。そうなると魚の値段もがくっと下がってしまうわけです。
2004.06.14 (月) タイ
今日も昨日と同じく「ハゲ網」。2日目にして最終日。今後はまた違う漁業を体験させてもらう。今日も快晴の中、一日のうち半分くらいは船に揺られていた。そして今夜も、空には満天の星空が・・・なめてやがる。
漁師の人たちはすごい。生活がかかってるから当たり前といえば当たり前なのかもしれないが、潮の流れ、海底の地形などの関係から魚が出てくる時やえさを追う時のタイミングを熟知している。「そらもうすぐ(普段は海底にいる)ハゲやらハマチやらが海面に浮いて餌を追い出すぞ」といえばその5分後にはそれが本当に起こり出す。断っておくがこれは1日のうちにせいぜい数回、時間にして延べ30分程度あるかないかの好時合なのである。素人目には突然異変が起こったかに見えるが玄人にはいろいろな因果関係の結果(あるいは経験的な推測から)次に起こる事態が大体予測できてしまうのである。しかもそれが恐ろしく当る。もうすぐ潮の流れがこう変わって、波がどんな具合ででき始めて、そうなると魚が食いだすんだよ、なんてことも大体的中する。
そんな師匠が、今日はお間抜けなタイを2匹ゲットしてくれました。そのうち一匹頂いて、早速刺身にして食べちゃいました。瀬戸内の天然タイ。すばらしい。ちなみに青年海外協力隊の技術補完研修には最低限の必要経費が支給されるが、こまごました出費は自己負担。なので今日の12時間労働(というかただ見ていただけな気もするが)はタイ一匹現物支給。助かる。なんて貧乏で、なおかつ贅沢な暮らし。魚はうまいしビールもうまい。道理でいくらジョギングで汗を流しても一向にダイエットにならないわけだ。
2004.06.18 (金) 梅雨?
もはや信じられません。今週末あたりに来そうな台風にひそかな期待を・・・。うそうそ。この貴重な技術補完研修の機会に最大限いろいろなことを勉強しておこうと努力してます。でも・・・一週間以上休み無く朝4時から、平均8〜10時間という研修は、これほど過酷なものだとは思わなかった。。。正直。
2004.06.20 (日) 語学とは継続だ!
とは言うけど、今日は台風の影響で久々にスペイン語の勉強、というか復習をしました。(NHKラジオは毎日やってるけど、それと平行して入門本を一冊購入してあるのです)
で、これまで暗記してきたつもりだった単語帳を眺めてみるとまぁなんと多くの単語が抜け落ちていることか。ザルに水。なかなかたまらない。スペイン語には英語と同じか似ている単語がなくはないですが、全く似ても似つかないものも多々あります。いつだったか、ユダヤ人収容所の拷問の一つにただ穴を掘って、それが終われば穴に土を戻して元通りにする作業を何度も繰り返すというものがある、とどこかで読んだ気がします。
目的の無いこと、成果の無いことを継続することはそこまで人間の精神を破壊するものなんだ、と実に驚かされました。目的ははっきりしてるし、成果も見えないわけではないけど、なかなか思い通りに進まないのはなかなかつらいものです。ま、現状はそこまで悲観的ではないですが。まだまだ基本のキの単語でしかもそれすら怪しいけど、徐々に進んではいます。少なくとも後退はしていない。はず。
2004.06.23 (水) 昼夜逆転
相変わらず毎日漁に出ています。昨日からは「沖建て網」。っていってもわからんよなぁ。まあ簡単に言えば海底に網を敷いて、底のほうにいる魚を絡め獲るものです。カレイ、タイ、メバル、タコ、グチなんかが獲れます。タコは網にかかった魚を食べて台無しにしてしまうので困り者です。特にタイが狙われやすいみたいですねぇ。なんてグルメな。自分はというと、今日はタコいっぱい、メダカガレイ、コウイカをいっぱいもらって大変な御馳走でした。タコはタコ飯に、カレイは煮付け、イカは刺身にしていただいてやりました。
しかしこの建て網、日中の満潮時に網入れ、約12時間後の次の満潮時に網上げの繰り返し。しかも網を揚げたあとは魚もとれるがゴミがすごいのなんの。全長1700mくらいあるので網を入れるのも、かかった魚やゴミをはずすのも大変。そんなわけで今の生活は
pm10〜11時 出港・網揚げ
翌am3時 帰港
仮眠
am7時 網の手入れ、ゴミはずし
am10〜11時 網入れ
pm 2時 帰港
という生活です。やれやれ。この間までは朝4時起き、夜10時就寝という超朝型生活だったんだけどな。おかげでランニングもしばらく休止です。
2004.06.28 (月) love actually
なんのことかって、映画です。久々に時間を見つけて観る事ができました。で、かなり良かったです。
世の中、嫌なことでいっぱいだけど、実は愛はなんでもない日常生活の中にあるでしょう?('Love actually' is around there) というナレーションから始まります。ヒースロー空港で再会/別れのためにキスしたり、ハグしたりする家族や恋人のシーンがそのナレーションにオーバーラップしています。なんかカッコいい。
で、映画の中でいろいろなカップルが山あり谷ありの結果、いろいろな形でクリスマスに一応のハッピーエンド?を迎える、という結末なんだけど、その終わり方が色々。どれが心に響くかはその人次第なんだけど、どれもいい。
自分が気に入ったのは老いぼれロックスターBillの話と画家のマークの話かな。マーク切ないねぇ。「クリスマスだから」と好きな女の子の前である告白をして(その告白の仕方がまたいいんだ)、「もうたくさんだ。Enough」とはき捨てる。100%のハッピーエンドよりああいう中途半端な結末が妙に現実的でいいですね。
首相の話はこんな映画だから許せるけど、実際問題「こいつだけには首相になってほしくない」ランキングベスト3はかたいね。ちょっとは仕事しろっての。
映画の中ではNorah jonesのTurn me onも使われています。All I need is loveもあります。でも歌い出しからいきなりエンディングに、途中が省略されているので、いいと思った人はこの際CDを買ってしまいましょう。Turn on meが収録されているアルバム「Come away with me」は他の曲もすばらしいです。おそらく多分、後悔しないはず。自分は映画のサウンドトラックも衝動買いしちゃいました。映画の方は友達から借りて観たので、別の方法で映画の成功に少しなりとも貢献しよう、そう思えるような映画でした。そしてなにより音楽がよかった。映画を思い出しながら聴いたらすごくポジティブになれそうです。特に最近はInternetでタダでも手に入っちゃう時代ですからね。でもそれでいい映画に正当な利益が入らず、次のいい映画が作れなくなっちゃったらそれこそ元も子もない話です。
ところで誰ぞも「あの下品なカップルは余計だった」という感想を残していましたが、自分も同感。(どのカップルのことかは映画を観てもらえればすぐ分かるでしょう)
でもイギリス人ってああいう脱いで笑いをとるノリがすきなのかなぁ。フルモンティーなんかモロだったしなぁ。
とにかくいい映画でした。おすすめ。これからは空港で人間観察をしてみよう。でも日本人はこの手の愛情表現は苦手だからあんまり期待できないか・・・。